Jean Claude Lapalu
ジャン・クロード・ラパリュ
[生産者]
Jean Claude Lapalu(ジャン・クロード・ラパリュ)
[国・地域]
フランス・ボージョレ ブルイィ
ジャンクロード・ラパリュは今、ヨーロッパ中のワイン愛好家、プロフェッショナルが最も注目している醸造家の一人である。 1995年、ワインを造りだした頃は自然な造りではなかった。自分の顧客もいないしゼロからの試行錯誤の出発だった。モルゴン村には自然派の偉大なるマルセル・ラピエールがいたが、控えめでシャイな性格の彼は、長い間、直接に門を叩くことなく独自で自然なワイン造りを研究しながら造っていた。これが逆に彼の独自の発想を育てていった切っ掛けになったのである。勿論、数年後には自然派が拡大した頃に自然派グループに参加する事になり、マルセル・ラピエールにも薫陶をうけて、多くのことを学び、そして誰よりもマルセルを尊敬している。そんなラパリュの最近の造りは、今まで存在しなかった全く違うボジョレーの世界を我々に提供してくれている。
■ 栽培方法
ラパリュでは北ロ-ヌのエルミタ-ジなどで行われているゴブレ方式を実施しています。枝が伸びてくる5月頃に杭を葡萄木の傍に立てて、伸びてくる枝をその杭の上の方で縛りつける方法をとっています。ボジョレーではラパリュだけが行っている方式です。醸造では、収穫したブドウは、温度コントロールの必要をなくす為、一旦、冷蔵室でブドウを冷やしてから発酵槽へ入れ、セミ・マセラシオンカルボニックにて発酵させます。もちろん、厳しい選果や二酸化硫黄不使用はあたりまえですが、更に、ジャンクロ-ド・ラパリュは常に改良と新たな未知への挑戦を続けています。2010年の最大の改良はプレス機で、今までは空圧式を使用していましたが、今年から100年前の垂直式プレスを手に入れました。このプレス機が、さらにフィネスをもたらしてくれる事でしょう。そして新たな挑戦として昨年よりアランフォのカメの中で醸造する試作をしています。さらに土壌のピュア-な風味がワインに醸しだされるとのことでした。
2009年のアランフォで41日間発酵してから熟成せずにそのまま瓶詰めしたと言う試作品を飲ませてもらいましたが、カシスのような果実味やいっぱいのミネラル、タンニンはシルキーでとっても瑞々しくて、アミノ酸のような旨味をいっぱいに感じる、なんとも不思議で感動的なワインです。
Anthony Thevenet
アントニー・テヴネ
[生産者]
Anthony Thevenet(アントニー・テヴネ)
[国・地域]
フランス・ボージョレ、モルゴン
ジョルジュ・デコンブとロワールの生産者でワイン造りの経験を積んだ。その後、ジャン・フォワイヤールのもとで働きながら2012年より自身のワインを造りはじめた。現在は7haの畑を所有している。ドメーヌはモルゴンにあるリュー・ディ・ドビィ(lieu-ditDouby)にあり、アントニーがドメーヌで働き始めてからシェナス(Chénas)やコート・ドュ・ピィ(CôteduPyàMorgon)、ランシエ(Lancié)にあるボージョレ・ヴィラージュの区画も購入した。畑はゴブレ仕立で剪定され、冬の間に株の間を鋤き、春先には約15日間に一度すべての畝を耕作する。ドメーヌの平均収量は40-45hl/ha(2018)、30hl/ha(2017)、10hl/ha(2016)。農薬については銅と硫黄のみ散布し、毎年ビオディナミの堆肥を収穫後に撒く。アントニーはモルゴンの生産者の中でも葡萄が熟すのを待つ為、収穫の時期が遅い。伝統的な醸造方法をとり、全房のマセラッション・カルボニックをコンクリートタンクで行う。発酵温度は16℃に保ち、その間2~3回、マストの均一化を目的としたルモンタージュを行う。亜硫酸に関しては瓶詰前のみ使用し、分析結果とワインのコンディションのもと、自由形亜硫酸で10~15mg/Lになるようごく少量加えるのみである。